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知って安心!人生の3大資金 -第1回 マイホーム編-

人生の3大資金とは…マイホーム資金、教育資金、老後資金のことです。 今回から3回シリーズで最近の情報や役立つアドバイスをご紹介いたします。 よろしくお願いいたします。

第1回目の今回は、人生で1番大きな買い物である「マイホーム編」です。

それでは、質問です。
あなたは、持ち家派ですか? それとも賃貸派ですか?
2018年の調査(5年毎)によると、持ち家率は61.2%、賃貸率は36.6%。世帯の6割は持ち家があることになります。

持ち家数、借家数及び持ち家住宅率の推移−全国(1973年~2018年)

↑横スワイプでご覧いただけます。

※総務省「2018年 住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計」より

次に、データ(国土交通省の統計)を通して、マイホームの購入に関してのポイントを見ていきましょう。

※国土交通省 住宅局「2020年度 住宅市場動向調査報告書」

01
まずは、はじめてマイホームを購入した時の「世帯主の年齢」の平均です。

新築住宅は30代、中古住宅は40代が多いようです。筆者への住宅購入相談も若い世代ほど新築住宅にこだわる方が多いです。

住宅の種類 住宅をはじめて取得した
世帯主の年齢
注文住宅 38.9歳
分譲戸建住宅 37.4歳
分譲マンション 39.3歳
中古戸建住宅 43.8歳
中古マンション 45.0歳

02
次に、住宅購入時の「平均世帯年収(総支給額)」を見ていきましょう。

注文住宅以外は3大都市圏のデータではありますが、分譲マンション以外の平均世帯年収は600万円台後半。住宅価格にもよりますが、住宅ローンの支払と他の教育費などとの兼ね合いを考えると、世帯でこれくらいは欲しい年収です。

住宅の種類 平均世帯年収
注文住宅 全国 695万円
分譲戸建住宅 3大都市圏 681万円
分譲マンション 3大都市圏 864万円
中古戸建住宅 3大都市圏 657万円
中古マンション 3大都市圏 657万円

03
最後に、住宅の種類別平均購入価格と購入資金について見てみましょう。

価格的には、やはり注文住宅や分譲マンションが高めです。さらに、最近の新築は資材や人件費の高騰で値上がり気味です。
購入資金の内訳を見てみると、平均で2割以上の自己資金を準備し、返済期間も35年を下回っています。これだと定年退職時に住宅ローンが多くは残らない計算になります。

住宅の種類 平均購入価格 自己資金 借入金 平均返済期間
注文住宅−全国 土地・建築平均 4,486万円 989万円 3,497万円 33.3年
分譲戸建住宅 3大都市圏 3,757万円 775万円 2,982万円 31.0年
分譲マンション 3大都市圏 4,393万円 1,124万円 3,269万円 31.1年
中古戸建住宅 3大都市圏 2,969万円 876万円 1,820万円 27.2年
中古マンション 3大都市圏 2,213万円 818万円 1,395万円 25.3年

ところで、マイホーム購入のタイミングは、「結婚」「出産」「長子が小学生になる」「転勤で地元に帰ってきた」「子が独立した」などさまざまです。筆者の元に来られる相談者には、「出産前」と「長子が小学生になる前に」購入したいという方が多いです。
ここで、筆者からのアドバイス。

「出産前」にマイホームを購入したいと考える方には、子育てが少し落ち着いて考えられてはどうかとアドバイスをします。

というのも、お子さんが何人になるかわからないし、職場の環境も復帰してみないとわかりません。場合によっては、産休や育休、時短勤務や配置転換で想定していた収入が得られないかもしれません。
さらに、子育てが始まると妊娠中には気づかなかった住宅に求める条件に気づいたり、ママ友などから進学先の小・中学校などさまざまな情報が入り始めます。
そうなると、当初考えていた住宅に対する条件が変わる可能性も大きくなります。
購入した後に、我が家には他にもっと子育てしやすい場所があったのに…と、後悔することも。
そう考えると、お子さんが小学校に入学する前などがマイホーム購入のポイントでしょうか。この時期ですと、購入後もしばらくは家族で住むこともできますしマイホームを楽しめます。
もし、この時期を逃したら思い切って退職前後という考え方もあります。お子さんが独立後に夫婦で暮らすための家を探せばいいのです。

髙橋佳良子

マイホームとの出会いは縁もありますから、求める条件やお金をしっかり準備して、いいご縁に恵まれたらさっと購入できるようにしておきましよう。

Profile

くらしとお金のコンサルタント
髙橋 佳良子

お金のことだけでなく、その人らしさや心の持ち方などの重要性に気付き2015年に三世代充実生活研究所を設立。子どもから高齢者まで各世代への相談業務やセミナー講演会の講師を務めるファイナンシャル・プランナー(以下FP)。約30年のFP経験で、2,000回以上の講演会やセミナーを実施。日々お客さまからのご相談に真摯に取組み、不安や悩みを解決しています。

髙橋 佳良子氏のホームページはこちら
https://sansedai-oyakomago.jp/